家族療法とは?

家族療法とは、家族を一つのまとまり(システム/コミュニティ)として捉え、家族全体の関係や役割、コミュニケーションのあり方に目を向けながら問題の解決を目指す心理療法です。
私たちは家族の中で生活し、成長していきます。そのため、一人が困りごとを抱えているように見えても、その背景には家族全体の関わり方や役割が影響していることがあります。
家族療法では、「誰が悪いのか」を探すのではなく、家族全体がより生活しやすくなる関係づくりを目指します。
家族全員が来る必要はありません
「家族療法」という名前から、「家族全員で来なければ受けられない」と思われることがあります。
しかし、実際にはご本人だけ、保護者の方だけ、ご夫婦だけなど、一部の方だけで相談を受けられることも多くあります。
家族はお互いに影響し合う存在です。そのため、一人の考え方や関わり方が変わることで、家族全体に変化が生まれることも少なくありません。
もちろん、ご希望に応じて、ご夫婦や親子、ご家族で一緒に面接を行うことも可能です。
家族療法では何を大切にしているのでしょうか
家族の役割
家族には、それぞれ自然な役割があります。
例えば、親は子どもを支え、子どもは安心して成長していくことが期待されます。
しかし、発達段階による困難さが出ることもあります。子どもが自立心が高まっているけれど、親が心配を抑えられない場合、逆に、親としては手を離したいけれど、子どもが応えにくい場合もあります。
他にも、さまざまな事情から子どもが親の相談相手になったり、夫婦間の問題を子どもが支えたりしていることがあります(ex.ヤングケアラー)。
そのことがすぐに「問題」であるかどうかよりも、そのことが「問題」になった時、家族の乗り越え方を模索する必要が出てきます。
家族療法では、それぞれが役割を担えるよう支援していきます。
家族の距離感(境界)
家族は仲が良ければ良いというものでも、距離が離れていれば良いというものでもありません。
お互いを尊重しながらも支え合える「ちょうどよい距離感」が大切になります。
例えば、
- 子どものことが心配で何でも親が決めてしまう
- 家族がお互いの気持ちをほとんど知らない
どちらの場合も、家族に負担が生じることがあります。
家族療法では、ご家族それぞれに合った距離感を一緒に考えていきます。
家族のつながり方(連合)
家族の中では、自然と特定の二人が強く結びつくことがあります。
例えば、
- お母さんと子どもだけが強く結びついている
- お父さんだけが家庭の中で孤立している
このような状態が問題となり、ご家族全体のバランスが崩れることがあります。
家族療法では、ご家族全体のつながりを見ながら、それぞれが安心して過ごせる関係づくりを目指します。
家族の成長
家族は、子どもの誕生、進学、就職、結婚、介護など、人生の節目ごとに変化していきます。
その変化に合わせて家族の関わり方も少しずつ変えていくことが、家族全体の暮らしやすさにつながります。
家族療法では、その時々の家族の状況に合わせた支援を行っています。
夫婦療法・夫婦カウンセリングについて
夫婦療法・夫婦カウンセリングとは、夫婦のどちらか一方を「問題の原因」と見るのではなく、二人のあいだで繰り返されている関係のパターンやコミュニケーションのすれ違いに注目する心理療法です。
夫婦の葛藤では、「話し合おうとすると責められているように感じる」「相手にわかってほしくて伝えているのに、かえって距離が広がる」「黙ってしまうことで身を守っているつもりが、相手には拒絶として伝わる」といったことがよく起こります。お互いに悪気があるわけではなくても、それぞれが違う枠組み、つまり違う“フレーム”で相手の言葉や態度を受け取っているため、同じやりとりが何度も繰り返されてしまうのです。
面接では、夫婦それぞれがどのような思いを抱え、相手の言動をどのように受け止めているのかを丁寧に整理していきます。そのうえで、二人のあいだにある葛藤のフレームを明らかにし、「責める・黙る」「近づく・逃げる」といった悪循環から少しずつ抜け出せるよう支援します。
夫婦療法で大切なのは、過去の問題を追及することだけではありません。面接の場で、実際にお互いの話を聞き直し、伝え方や受け取り方を調整しながら、コミュニケーションを回復していくことです。
このようなご相談に対応しています
- 夫婦関係の悩み
- 親子関係の悩み
- 子どもの不登校やひきこもり
- 家庭内でのコミュニケーションの難しさ
- 子育てに関する悩み
- ご家族の精神疾患や発達特性への対応
- 家族との距離感や接し方について
当ルームの家族療法
神戸ファミリールームでは、家族療法の考え方を大切にしながら、一人ひとりの状況に合わせた支援を行っています。
「家族全員で来ること」を前提とするのではなく、ご本人だけの相談、ご夫婦での相談、親子での相談など、それぞれの状況に応じた方法をご提案しています。
また、家族療法だけにこだわるのではなく、システムズアプローチやブリーフセラピーなどの考え方も取り入れながら、無理のない変化を目指して支援しています。
よくあるご質問
家族全員で相談しなければいけませんか?
いいえ。ご本人だけ、保護者の方だけ、ご夫婦だけでもご相談いただけます。
子ども本人が来たがらないのですが相談できますか?
はい。保護者の方のみで相談を受けられる方も多くいらっしゃいます。
夫婦で相談することもできますか?
もちろん可能です。必要に応じて、ご夫婦・親子・ご家族など複数名での面接も行っています。
ご相談をご希望の方へ
夫婦関係や親子関係、子育て、ご家族との関わり方などで悩まれている方は少なくありません。
家族療法では、一人ひとりのお話を大切にしながら、ご家族全体がより生活しやすくなる方法を一緒に考えていきます。
ご相談をご希望の方は、お気軽にお問い合わせください。
